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春のお彼岸

「暑さ寒さも彼岸まで」といいますが、ようやく寒さも和らいで過ごしやすくなるこの季節。国民の休日である「春分の日(今年は3月21日)」は“自然を称え、生物を慈しむ日”と定められ、その前後3日間を含めた7日間を「お彼岸」と呼びます(秋のお彼岸は秋分の日を基準とします)。 お彼岸はお盆と並んで、ご先祖供養の機会として根付いています。   春分の日と秋分の日の頃が、「お彼岸」と呼ばれるようになったのは、その日は、太陽が真西に沈むことから、夕日に向かって拝めば 西の方角にあるとされる彼岸(極楽浄土、向こう岸、悟りの世界)にいるご先祖と最も通じやすいと信じられた思想によるものです。(私たちが生きているこの世界を「此岸」(しがん)と言います)   お彼岸とお盆は、どちらもお墓参りをしますが、こちらの私たちが彼岸のご先祖に近づき、感謝を伝えるのがお彼岸で、向こう岸におられるご先祖がこちらに帰ってこられるのをお迎えするのがお盆です。 お墓参りに出かける場合、いつ行けば良いという決まりはありません。お彼岸の期間中であれば、いつお墓参りをされても構いません。特に故人様が初めてのお彼岸(初彼岸)を迎えられるご家族は、手厚いご供養を心がけるとよいでしょう。   お彼岸は、故人様やご先祖に想いを馳せる貴重な機会です。よく「ウチはまだ“仏さん”が出ていないから…。 お墓参りや仏事とは無縁です」などと耳にすることがあります。しかしながら、今 自分があるのはご両親、そしてそのご先祖が存在していたからなのです。先人の偉業や、生命の連続・つながりに対する感謝を忘れてはなりません。 お彼岸とは関連性が薄い話で恐縮ですが、仏典に説かれている 子どもを亡くした母親「キサーゴータミー」の話があります。この機会にそうした教えに触れられるのもひとつのご縁かなと思います。 https://true-buddhism.com/founder/kisagotami/   ちなみに、お彼岸中にご先祖をご供養するお供え物として定着している「ぼたもち」と「おはぎ」は基本的には同じものです。季節の花「牡丹(春)と萩(秋)」にちなんで、それぞれ呼び方が異なっているようです。
1級葬祭ディレクター 中村 幸彦

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